カテゴリー
自分のこと

幸福とは、あるいはメランコリックなムードで

 自分を貫き通すって、どういうことなんだろう。最近、そんなことを考えている。もしみんなに平等に、気持ちの悪い部分があると仮定する。(もちろん、みんなのことは分からないので仮定の話になる)その側面って、他人に見せたくないから、隠しながら生きる。幼いときはそれでいい。でも人は少なからず、大人になる。否が応でも。

★★★

・ゲイとして

 日常生活で勃発する会話たち。それが恐怖だった。なぜだか、どこかの瞬間に自分のターンがきて、話すことを余儀なくされる。なんとも、窮屈だ。軽く受け流せばいいのだけど。コミュニケーションとは不思議なもので、そんな僕の薄ら笑いで、場は一気にしらける。

 もちろん計算はする。ここでゲイであることを告げた場合、もし拒絶されたら、明日から気まずくなるのは嫌だ。本当のことを言いたいという衝動を抑えて、次の話題になるのを待つ。そんな日々は、果たして愉快なものなのか。何か悪いことをしたわけじゃないのに、僕の心はいつも下を向いている。

・雨の夜に

 異物のように存在する、僕の中のセクシュアル・マイノリティーとして自我は、年とともに、腫れものようなアイデンティティとして、大きくなっているみたいだ。どうやら、それは具体的すぎるくらい、はっきりとした輪郭を持っている。もし、これをさらけ出せば、排除されるのだと、怯えるのは、阿呆らしい。

 もし嫌がられても、これが自分なんですと涼しい顔で過ごす。それが、自分を貫き通すことなら、僕はそれを、やりたい。むしろそうじゃないと意味がない。そろそろ40代も見えてきた。大人になろうよ、少しくらいは。そんな決意は、言葉が水滴に溶ける、雨の夜に固まったりする。

★★★

 今日も、野宿者は寒さを堪えながら寝床につくだろうし、ガザでは空爆に怯える子どもたちが、眠りにつけなかったりするんだろう。それをなんとも思わない僕らは、狂っているのか。精神的にも、身体的にも、安全地帯にいること、これからもずっと揺るがない自由があること、幸せなんてものは、取るに足らないものだ。でも、それを手放してはいけない。

 もちろん、こなさなければいけない日常がある。自分なりの正解を選択していかなければならない。分からないなりにも。メランコリックなムードで終わりを迎える映画みたいに、人生が進めばいいのに。リアリティだけが、この手の中にある。まるでまやかしみたいに光るそれは、やがて、よき世界へといざなう祈りになる。

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ にほんブログ村

にほんブログ村 セクマイ・嗜好ブログ 同性愛・ゲイ(ノンアダルト)へ にほんブログ村

にほんブログ村 就職バイトブログ アルバイトへ にほんブログ村

カテゴリー
自分のこと

僕の祈りとは逆行して、世界は暴力で満ちていく

 つい確固たる自分なんてものを探してしまう。そりゃ35年近く生きてきた。それなりの答えはある。それが、邪魔をして挑戦を避ける方向に思考が進んでいく。ずっと同じ状態を保つことはできない。生きるモチベーションが上がったり、下がったり。でも、それでいい。揺らぎの中にいる僕は、強くて美しい。途切れない私を紡いでいく。確かな意味を失ったとき、新しく出会う人たちは、優しい顔をしていた。

★   ★   ★

・ノウハウをよこせ、あるいは息をする僕ら

 しくじって失敗する。何度でもある。それを人に話して、一緒に笑う。いわゆる、「ネタにする」という行為。そこに、純真さがあればあるほど、完成度は上がる。嘘のない言葉は、誰かの心に響く。でも、もしそのエピソードが、例えば、自分が同性愛者だと告げなければ、成り立たないものだとしたら。そこで躊躇して、話すのをやめた瞬間が、何回あっただろう。

 ゲイという属性に、特別な役割を見出そうとしているわけじゃない。きっとこれまで、セクシュアル・マイノリティーという言葉さえも一般的でないときから、彼らは暮らしてきた。自分のダメな部分を、さらけ出せず、中に溜まっていく過程で、どのように生活を乗り越えてきたか。そのノウハウを明確にする必要がある。だって僕らは、今もこうして潰れそうな心を持ちながら、息をしているわけだから。

・ひとまず孤独は横へ置いておいて

 揺らぎを人に見せるのが、本当に怖かった。最初に答えを用意しとかないと落ち着かない。きっと不完全な自分は、受け入れられないだろうし、その場から排除されるだろうと思ってた。ここにきて、かっこの悪い僕を見てほしいという考えが芽生えている。大人になるということは、縛りをなくしていくことなのだ。こうじゃないといけないルールを撤廃し、自由に人生を歩く。目の前の見晴らしは緑に囲まれている。

 自分の中に疑問を掲げて、納得するまで考える。一人でいるときは、僕はたえず、それを繰り返していた。でも、それもなんだかつまらない。たぶん孤独に飽きてきたんだと思う。周囲から愛される自分なんて想像できなかったあの頃の僕へ。君は、今でも、死んだ父のことを忘れないでいる。悲しみを共有できるパートナーにも恵まれている。だから、心配はいらない。

★   ★   ★

 こうして文章を綴っている今でも、ガザなんかでは、ミサイルに怯えている子どもたちがいる。戦争を終えよと語りかける遠くの人々の声は届かない。僕の祈りとは逆行して、暴力が世界を支配していく。この同じ空の下で、不条理なことを、いつまで続けていくのか。楽園を描いていく行為に、明確な使命なんていらない。せめて貴方の良心を信じる気持ちが、消えないことを願って。

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ にほんブログ村

にほんブログ村 セクマイ・嗜好ブログ 同性愛・ゲイ(ノンアダルト)へ にほんブログ村

にほんブログ村 就職バイトブログ アルバイトへ にほんブログ村

カテゴリー
自分のこと

長い時間をかけて僕を見てほしい

 当然、それぞれが答えを持っている。これまで自分は、そうやって生きてきたんだから、これからもそうする。もし、別の答えを持ってくる奴がいれば、攻撃せねばならない。なんて阿呆らしい。お前が所有している正しさを、放り投げてしまえ。常に揺らぎの中に身を置く。変化し続けていくからこそ、僕らは、変わらない何かを、大切にできるのだ。そう思う。

★   ★   ★

・悪者になりたくない

 差別は、いけない。だって物語の中に出てくる悪い奴は、決まって不幸になってるじゃないか。だから、私はいい人であろうとする。本当の心の中は、相手を尊ぶふりをして、ただ自分が悪者になりたくないだけ。

 僕らはたえず、偏見を抱く。それは、避けようのないことだから、せめて自分は善人だなんて思わないようにしよう。だって、うちの子どもは、障がいをもって生まれないようにと願うでしょ。それが、差別的であるのかを問いたい。見知らぬ誰かが、ふとした言葉で傷ついて欲しくないから。そこから始まる世界は、きっと優しい。

・恋愛について

 男だから、女であるあなたを好きになった。なるほど。この切ない気持ちは、そうやって一般論に落とし込めば、説明しやすい。男だけど、男であるお前を愛した。なんだか、2人は幸せになれるんだろうかと不安になる。異性愛者と同性愛者の隔たりみたいなもの。それについて、確かな理論を打ち立てることはできるんだろうか。

 ただゲイであることに誠実にいようとする姿勢を、揶揄するのは間違っていると言いたいだけなのに、長々となってしまう。幸せになりたいと純粋に願う人間を笑いたければ、笑えばいい。自分とは相異なる者を遠ざける世界はつまらない。僕は僕だから、貴方を選んだんだと言える強さが欲しい。

★   ★   ★

 社会を生きていくためには、自分をできる奴だと演出する能力が、ときに必要になってくる。残念ながら、それが苦手だ。それでもやはり、働いてお金を稼がねばならない。こうして文章を書いて、考えを発信するそばに、その日常はある。どうか、長いスパンで僕を評価してほしい。これからも、変わり続けていく意思がここにある。人生がどうであれ、辿り着く場所は、誰にも分からないから。

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ にほんブログ村

にほんブログ村 セクマイ・嗜好ブログ 同性愛・ゲイ(ノンアダルト)へ にほんブログ村

にほんブログ村 就職バイトブログ アルバイトへ にほんブログ村

カテゴリー
自分のこと

あんな大切な夢を、どうして忘れていたんだろう

 自室の中の置物たちは、静かに僕を見守っている。寝るときも、少し気分が落ち込んでいるときも、何も語らずじっと。何かに愛を注ぎたいから、そっと彼らを慈しむ。いつか、いざとなれば動き出し、正義のために戦ってくれるんじゃないか。いや、たかが人形だからと言われても、今の僕には、そんな言葉は、なんの意味も持たない。だって、世界をどう解釈するかは、自分で決めるから。

★   ★   ★

・罠を暴け

 生きづらいと感じている人に、共感する僕がいる。大勢になじめず、居場所のない苦しみに耐えるとき、人は一人になる。そんな弱い部分を隠そうとしても、嘘はすぐに剥がれ、虚しい涙が頬をつたう。結局、私たちが立ち向かわなければいけないのは、こちらに暴力を有無を言わさず、ふるってくる奴らであって、自分ではない。敵は外側にいると、確信したとき、あなたはほんの少し強くなれるはずだ。でも、力に力で対抗するアホらしさに気付いている崇高さ(優しさといっていいのだろうか)が、行く手を阻む。全てのバイオレンスを否定する理論は、あちら側の有利になる罠みたいに、よくできた仕掛けだ。だって、不条理な秩序に対して、声をあげるときも、ある種の乱暴さが伴うから。

・淀みのなかの言葉

 夏の暑さが、それぞれの孤独を溶かしていくみたいだ。そういえば父が死んだ日も、こんなふうに日差しがきつかった。季節が巡っていくなかで、心だけが立ち止まっている。もし、いま、父に伝えるべきことがあるなら、それは何なんだろう。きっと今の僕は、何ら変わらずあのときのままだよと、言おうとしたとき、少しの、淀みが、顔をだす。もう僕は、イノセンスな存在ではない。でも、思う。あなたが、家族を必死になって愛し、守り続けた日々のなかにいた、まだ何も知らない幼な子だった自分。時が経って、背丈が伸びようと、そのままの不器用な自分が、ここにいると。

★   ★    ★

 父は、眠りのなかで、「ごめんね。」と、僕に告げた。あんな大切な夢を、ふと思い出す。その一言は、全ての創造につながっている。世界を深く感じようとする繊細なアイデンティティが、この社会を覆い尽くせばいい。僕らを支配しようとする奴らは、きっとそれを一番、恐れているに違いない。コントロールしやすい人間ばかりに教育しようとする仕組みを、燃やし尽くせ。後になって残るのは、自由と知性に溢れた世界だから。まだ希望が残っているうちに、掠れた喉を痛めつけるみたいに、思考を言葉にしてみる。そんな夜。

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ にほんブログ村

にほんブログ村 セクマイ・嗜好ブログ 同性愛・ゲイ(ノンアダルト)へ にほんブログ村

にほんブログ村 就職バイトブログ アルバイトへ にほんブログ村

カテゴリー
自分のこと

だから、生きろ

 あとどれくらい自分と向き合えば、僕は僕から解き放たれるんだろう。街を行き交う人は、えらくまっとうな振りをして、目的地に向かう。イヤホンから流れる音楽を防護服みたいにして、周りからの情報をシャットダウンし、徘徊する。そんな時に、唯一この世界を優しく感じることができる。

 他者に、正面から向き合うことは、ひどく疲弊することを、経験的に知っている。だから、お互い無関心を徹底し、知らない人に話しかけてはいけないというルールを頑なに守る。普通を装いながら、社会にとって異物のような自分を持て余す日常は、けっこう孤独なのだ。

   ★   ★   ★

・読書とは

 いっそのこと、この孤独をより一層深めてくれることを求めて、本を読む。いちいち立ち止まって思考し、全然うまくいかない生活に辟易しているのは、僕が出来損ないだからだと思ってた。でも、どうやら同じように世界に居場所を見つけることができず、声をあげて戦ってきたきた人たちがいる。紙に並べられた文字は、ある一定の時間を経て、僕にそれを教えてくれる。言葉の力を垣間見る瞬間、この今というものが、まざまざと輝きだす。読書とは、人生がどんなものであるかを明確にする装置なのだ。

・人を傷つけることと愚かさについて

 例えば、僕は同性愛者だったりする。周囲とは違う性的指向を、ここで語ることについて、意味を深く考えたわけじゃない。でも、かつてそのことを理由に虐げられてきた人たちがおり、不条理な暴力に抵抗してきた。その歴史のどん詰まりにいる僕らは、いったいどんなことを思いながら、生きていけばいいのか。自分とは異なる存在を、疎ましく感じる。それは、それでいいだろう。僕だって同じだ。問題は、その感情に向き合いもせず、ずかずかと言葉にし、人を傷つけることを想像できない。それは、無知な愚かさのなにものでもない。僕は、そう思っている。

   ★   ★   ★  

 多様性であるとか、人権であるとか、時代であるとか。なにが変わっているのかが、僕には感じ取れない。崇高な理念や信条は、どこか聞こえのいいものばかりだ。現実に、いま、悲しみの淵に沈んでいる人間にたいして、どうやって声を届けるのか。ここで勇気づけることを言ってもいいけど、お前はそんな言葉で救済されるようなたまじゃない。複雑な社会は、お前がお前でいることを、頑なに歪めようとしてくる。強くなる必要はない。ただ、途切れない自分を確立していくしか、手数は残されていない。だから、生きろ。

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ にほんブログ村

にほんブログ村 セクマイ・嗜好ブログ 同性愛・ゲイ(ノンアダルト)へ にほんブログ村

にほんブログ村 就職バイトブログ アルバイトへ にほんブログ村

カテゴリー
自分のこと

アイデンティティーが、ほとばしる

 物語のなかの登場人物は、いつも、友達に悩みを相談したり、ともに、団結して、困難を、乗り越える。それは、フィクションだから。現実は、孤独がつきまとう、そんなもんだというなら、それは、そうかもしれない。
 ここは、どうも、寂寞感が漂う。なんでも、1人で、こなしてきた気がする。思春期の性の目覚めも、初めてのセックスを経験した時も、そのことについて、話せる人は、ゼロに近かった。それは、同性愛だからなのか、自分の性質なのかは、わからない。誰かと、分かち合い、笑い話にできたら、どんなに楽だっただろう。

   ★    ★    ★

・戦いの狭間で
 それが、普通に生きることなんだと、言い聞かせる。どんな理不尽も、どこにでもある不条理も、飲み込んで、自分のなかで消化する。それは、戦いだ。弱音をはいたとたん、やっぱりあなたは、弱い人間なんだねと、烙印を押される。居場所が見つからないわけでは、ない。ただ、どこにいても、落ち着かない。それなら、1人の方が、楽だという、言い訳をして、逃げる。それくらいのことは、させてくれ。いわば、ひとときの休戦だ。そこで、僕は、深く深呼吸して、また、戦場に戻る。

・だから、優しくなれる
 「お前は、お前であることが、揺らいだことはないの?」そんな、問いを投げかけたら、暗いやつだと思われるから、しない。でも、確かなのは、明日、どんな自分であるかでさえ、不確定であることに、絶望を感じることだ。でも、だから、僕は、優しくなれる。いつも、問い直すことができる。ここは、ある特定のカテゴリーの人間にとって、窮屈な場所になっていないか。抑圧が横行し、立場の弱い人間を排除してしまっては、いないか。そんなことを、気にかけても意味がないという、お前は、やっぱり、馬鹿だと思う。

    ★    ★    ★

 僕が、いままで、何も言わなかったのは、知らずのうちに、空気を呼んでいたから。波風をたてることを嫌がる風習に、従っていたから。でも、今は、これからは、違う。僕は、ゲイ・セクシュアリティーで、頭のなかで、ごちゃごちゃ、かたくるしいことを考える人間だ。それが、たとえ、気持ち悪いと言われても、怯まない。どんなに口を塞がれても、発信する。いま、絶望のふちにいるやつに、届いてほしい。君のなかで、ほとばしる、アイデンティティーを、汚されないために。

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村 にほんブログ村 セクマイ・嗜好ブログ 同性愛・ゲイ(ノンアダルト)へ
にほんブログ村 にほんブログ村 就職バイトブログ アルバイトへ
にほんブログ村
カテゴリー
自分のこと

旅路の途中で

 たえず、生きている。一度、生きてしまったら、それは、もう、途切れることなく、命が、躍動し続ける。死を、経験として、語ることのできない、不可能性を、突き破って、どこかに、飛んでいってしまえ。どうせ、ここにある今は、黒い鳥が、風を薫せながら、羽ばたくみたいに、儚いものだから。

    ★    ★    ★

・呪い
 過去を思い出しては、不甲斐ない自分が、出現する。どうして、僕は、あのとき、なにも、考えてなかったんだろう。子どもだったから、幼かったから、なにも知らなかったから。だけど、周りの同級生は、自分という存在に、気付きはじめていたし、それなりの自己主張を、していた。なのに、僕ときたら、ただ、大人に気に入られる振る舞いをするばかりだった。怒りも、戸惑いも、抑圧も、悲しみも、まるで、持ち合わせていないように。なにも考えないという呪いを、心のなかで、となえ続けていた僕は、本当に、愚かだったと、思う。

・違和感
 思えば、どうして、勉強や部活動で、努力をできたんだろう。友だちは、どうだったんだろう。その先にみえる未来を、想像していたんだろうか。将来、立派な大人になる。親孝行したい。いい給料がもらえる仕事に就く。今になって、思うのは、そうやって、勉学に励むことが、悪いわけではないけど(むしろ、それは、わかりやすい幸せへの道かもしれない)、どうか、しっくりこなかった。違和感だけが、そこに、あった。

    ★    ★    ★

 それは、同性愛を、自覚したときに、より、一層、強くなった。セクシュアリティ、人種、性別、複雑に展開される社会は、いびつながら、ひとつの形になっていた。(それが、正しいか、間違っているかは、分からない。)勉強をして、世界への、理解が深まっていくにつれて、どうやら、僕は、現状で、得をしている人間の、背中を追いかけるのが、阿呆らしくなった。既得権益側になろうとする努力を、葬りたくなった。じゃあ、僕は、どこに向かうべきか。もう、分かっているかもしれないけど、そんなことを考える人間は、ろくな奴にしかならない。順調に、くそな大人になろうとしている、旅路の途中で。

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村 にほんブログ村 セクマイ・嗜好ブログ 同性愛・ゲイ(ノンアダルト)へ
にほんブログ村 にほんブログ村 就職バイトブログ アルバイトへ
にほんブログ村
カテゴリー
自分のこと

風が、愛を運ぶ

 欲望に、忠実に生きる。なんで、そんな簡単なことが、できないんだろう。世の中には、いとも容易く、願望を満たす方法が、転がっているというのに。だけど、僕は、思う。それは、安い幻に、騙されているんじゃないか。こうすれば、あなたは満たされますという、うたい文句を片手に、お金を、得ようとする。それは、まさしく、資本主義という感じだ。

・人間らしさとは
 あいつらは、馬鹿だから、こうすれば、コントロールできる。いつも、おなじ風景をみている気がする。人が、人を支配する。自分は、特別な存在だと、勘違いする愚かさも、どうせ、なにやっても、うまくいかないんだからと諦めて、成熟を拒む単純さも、嫌になる。人間的に、なりたければ、ただ、怠惰になればいい。発信したい言葉を、紡ぎ、自分の生きたい物語のなかに、身を置く。どうせ、僕らが、考えなければいけないことの、大半は、すでに、語り尽くされている。

・孤独に寄り添う
 10代でおきる、性の揺らぎは、まるで、異世界の話のように、置き去りにされる。どうやら、僕は、私は、男であったり、女であったりするらしい。そして、他者の身体に対して、欲情したり、抑えきれないエロスを、見出したりする。淫らになることを、恐れ、その反動で、頭の中は、灰色の色情で、埋め尽くされる。性愛について、語ることを、ためらわない大人で、ありたい。僕は、たまたま、ゲイという属性を有していた。それに、ついて、なにか特別なことはない。ただ、誰しもが通るように、自分の、知らなかった自分を発見しては、とまどい、ときには、泣いてばかりいた。

     ★     ★     ★

 どんな小説でも、愛はすばらしいと、直接的に言葉にしない。ときにそれは、強固なものとして、前置きされる。人生のなかで学ぶ、大きな意味のなかに、それは、ある。複雑な感情を、言語化して、だれかに届けたいと思う。だけど、やっぱり、全部を表現しきれない。だけど、それで、いい。その、世界に顔を出さなかった気持ちに、愛が存在する。文面に並ばなかった行間に、価値が含まれる。それが、あなたさえも、巻込んでいく。その風は、美しいのだ。

カテゴリー
自分のこと

アポリアからの探求

 自分が、何者かについて、考える。もしかしたら、優しいやつかもしれない。あるいは、臆病者かもしれない。結局は、よく分からない人間ということで、落ち着く。日本人であること、男性であること、健常者であること、とくに、選んだわけでもない属性が、<私>という存在を、説明する材料みたいだ。だけど、ほんとうは違う。個性というものは、もっと複雑で、一言では言い表すことのできない賜物なのだと、僕は、思う。

      ★     ★     ★

・否定から、はじめる
 「不適切な発言をして、申し訳ありません。」テレビのなかで、誰かが謝罪している。それは、だれに向けられた言葉なんだろう。電波にのって、発信されるメッセージは、空虚となって、消えていく。知らぬ間に、相手を傷つけてしまったなら、誠意をもって詫びればいい。失敗を、償えばいい。人間は、完璧じゃない。優位にたちたいとか、賢くみられたいとか、雑念まみれだ。そもそも、僕らは、くそな大人だというところから、出発する。否定から、はじめることで、ぎすぎすした社会に、風穴をあける。それは、品行方正とされる言論への、アンチテーゼだ。

・よく、分からない
 内なる、性的欲望が、誰かを、不快にする。だから、それは、隠さなければいけない。けれど、心のなかの願望までは、規制できない。とめどなく湧き出る衝動は、抑えられない。どこまで、性について語ることが、許されるのか、正直、分からない。僕は、ゲイ・セクシャリティーだ。(端的にいって)男に欲情する。それを、ところかまわず、相手に伝えれば、(当然のことながら)気持ち悪いんだと思う。たぶん、女性は、たえず、そんな気持ちに、さらされている。予期せぬところで、性的な目で見られることの、嫌悪感。それを声にだすことは、この社会を変えていく種になる。

    ★    ★    ★

 一貫して、僕らは、愚かである。「人間とは、良識を失った動物である。このように動物たちは人間を批評しているだろう。」ニーチェの言葉だ。資本を、増大することを目的として、民衆の命を軽んじるやからが、いる。戦争をすることで、金儲けしようとする連中が、いる。現代社会における、矛盾や難題にたいして、理論的に向きあえば、どうしても、立ち往生を余儀なくされるかもしれない。だけど、アポリアからの探求を、続ける意志が、世界を塗りかえていくはずだ。

カテゴリー
自分のこと

金星に捧げる、祈り

 人間の中身って、たぶん、くだらない。見栄や、欲望、嫉妬で、灰色に染まっている。ちっぽけで、卑しい自分だけど、なんとなく、折り合いをつけて、だまくらかす日常。私は、善人であるという奴の、嘘を、すぐに見抜いてしまう。僕に届く報せは、営業メールで、埋め尽くされる。金を持たない奴は、価値がないと諭すように、弱者を、排除していく。希望なんてない。この世界を、ぶっ壊してやろう。意味のない戯言が、無限の言葉の波に、のまれていく。

    ★     ★     ★

・なぜ多様性にこだわるのか
 安定か、冒険かの、2択しかないような錯覚。別に、平坦に生きればいい。普通に生きることの、難しさ。多様な在り方が、認められてしかるべきだという考えとは、裏腹に、異端児を遠ざける社会。LGBTというワードが、むなしく踊っている。それでも、僕が、「多様性」を、引っぱりだすのには、理由がある。
 それは、ゲイである自分にとって、死活問題だからだ。最適化された人間だけに、価値があって、子孫を残さない人間は、生きてる意味がないという、野蛮な思考に、立ち向かう。セクシュアリティーの話を避けて通れない。自分について話すことの恐怖。変なの、気持ち悪いねという、反応を前提にしないと成立しない会話ゲーム。もう、辟易としている。別に、優遇されたいわけじゃない。とりあえず、自分らしく生きることを、否定してほしくない。

・映画レビューで伝えたいこと
 大学を卒業して、8年経つ。それで、分かったのは、べつに就職しなくても、案外、死なない程度に、生きていけるということ。べつに後ろ指をさされるようなことを、してるわけじゃない。だけど、人生のレールから、外れる感覚。そこから、うまれる不安。知らぬ間に、洗脳されている、固定観念。こうあるべきだという規範は、相変わらず、機能しているようだ。
 貧富の格差が小さい社会、マイノリティーが生きやすい社会、多様性を認める社会、言葉で表すことは簡単だけど、実際にどうやって現実とするのか。映画に登場する人物は、いつもなんらかの問題を、抱えている。それを、可視化して、表現することで、発見できる視点がある。生きづらいと感じるあなたにとって、希望に変わる。それが、僕が、映画レビューをしている理由だ。

     ★     ★     ★

 どうせ、人生なんて、どう転ぼうと、地獄だ。立派な大人は、こうしなきゃいけないという呪いから、解き放たれる。勝利の方法なんて、それぞれだ。高い給料をもらうことが、白星かもしれない。結婚することが、一番の幸せかもしれない。べつに、それを咎める人なんて、いない。それほど、みんな、他人に興味はない。勝ち負けの競技に、参加する必要もない。ただ、生きる。ありのままを、受け入れる。金星が、夜空に輝く日、僕は、そっと、祈りを捧げる。朝光(あさかげ)で、目を覚ます、あなたの、一日が、闇で覆われることが、ないことを。