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思考

神の死

 この社会で、起きていることを、明確にしようとする。その方法は、多くある。どれも、的外れかも、しれない。結局は、断片的なデータを、積み重ねて、全体を見通して、普遍化なり、一般化をしていく。だとしたら、僕らは、今、何を知り、何を、知らないんだろう。歴史を辿ってみることで、輪郭をあらわす、現代。この世界は、果てしなく、混沌としているみたいだ。

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・やられっぱなし
 悪者は、だれなんだろう。分断をあおり、差別を助長する、トランプなのか。資本を独占する、大企業なのか。あるいは、職場で、嫌みばかり言う、上司なんだろうか。どこに、批判を、ぶつけても、あまり、しっくりこない。どれも、ただに、ひとつのパーツに、すぎないからだ。問題は、全体を、取り囲む構造に、ある。意図しないけれど、システムの中に、いるかぎり、支配する側と、される側に、わかれる。たとえば、労働者階級の、僕らは、闘争という言葉を、忘れてしまい、やられっぱなしに、なっていないか。

・バイオレンス
 雇われて、働いて、賃金をもらう。嫌でも、そうしないと、生きていけないからだ。「おまえを使わなくても、代えは、いくらでもいる。」そう言って、金持ち階級は、資本を増大させるために、限界まで、人件費を削る。本来なら、働いた分の、同等の価値を、貰えるはずだ。だけど、同じことをしているのに、自分の労働力が、安く、買いたたかれる。まるで、希釈された、暴力みたいだ。僕の、価値って?もし、市場で、値がつかなくても、もとからある、誰にも汚されない、価値に、気付けたら。だけど、みんなが、知っているように、世界は、そう、甘くない。

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 漠然とした、不安。言葉に、すれば、ただ、それだけ。だけど、それは、人生に、重く、のしかかってくる。ほんとうは、すべてのことが、死ぬまでの、退屈しのぎに、すぎない。それでも、深く、考え込んでしまう、真面目な、あなたに、伝えたいことを、述べてきた。「神は死んだ」と、ニーチェは、言い残した。それから、時は流れ、人間は、どこを、目指して、何を、手に入れたんだろう。もし、ここが、暗闇なら、あなたは、光の方へ、進んでいくべきだ。僕は、そう思う。