夜空を見上げたときに感じる、大きな虚無感は、いったい、いつになれば、消えてなくなってしまうんだろう。ふと顔をだす、ちっぽけで愚かな自分。そんなに思い悩む内容でもないのに、しばらく、考え込んでしまう。点在する星の光からは、伺え知れない程の、闇深い紺色の空が、延々とつづき、それが、宇宙へと続いているのだなと、感慨深くなる。人は、無限のさきにある最果てを見ようと、必死になって思考してきた。それは、とてもロマンチックだと思う。
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・性差について
フェミニズムについて、詳しく知りたいと思うようになったのは、いつからだろうか。僕が、物心がついたときから、足と足のあいだの突起物は、存在していた。どうやらそれは、性別を判断する、あるいは、ずっと、これからも、付き合わなければならない身体だと、認識しはじめる。そして、この社会には、それを所持しない生き物がいることを知る。彼女らは、性別を理由に、なにかしらの不遇を余儀なくされている。そのことについて、憤慨したことが、僕の学問にたいする考えを、深めたのではないかと、分析している。
・男社会を、ぶっつぶす
女性が、選挙権すら、与えられていない時代は、もう終わったのだと、声を大きくして、叫ばなければならない。男性だけが、地位や名誉を手にし、女性は、意志決定をおこなう場に、ふさわしくないという社会なんかで、生活するのは、ごめんだ。正義は、紙に並ぶ文面に存在しているのではない。女性の賃金がいくらかということを問うことを、ただの机上の空論にすべきではない。あなたが不幸なのは、性別に関係なく、個人の能力の差ではないかという理論は、やや横暴な語り口だ。どこをみても、男社会が蔓延している状況が憎ましい。男性が悪いと言っている訳ではない。男として生まれついて、あたり前のように自分の夢を語り、実行していく人間の、他者への想像力の欠如が、僕の心持ちをかき乱す。
・変えていく
そんな男を愛するのが、女性という生き物だと、あなたは思うかもしれない。でも、僕は男性を想う感情と、男性に抱く嫌悪感は、矛盾しないと考えている。たぶん、セックスで頭がいっぱいの男性を、あるいは、その欲望をあっさりと満たしてしまう男性を、そして、女性がセックスをしたいと発言することじたいを批判する社会を、変えたい。
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男は男らしく生きることを、求められて、女は女らしく振る舞うことを、強制される。男女の固定的で、一枚岩のステレオタイプを、どこまで崩していくことができるかが、これからの時代に求められている。でも、いくらさまざまな概念を知りながら大人になっても、自分の中にある男らしさや、女らしさを目の当たりにする瞬間は、消えそうにない。性差別的なクリシェ(パターン)を更新していくことが、今後いろんな差別や偏見を拭う一歩になるように、思う。