街が、正常に
息をしている。
その日の仕事を終え、
家路につく人々。
夕方の空は、
少し赤づいている。
その裏側で、
生産性の乏しい人間は
排除される。
そんな社会は
とても、生きにくい。
結局のところ
あなたは
さも自分が優れた生き物だと
言いたいだけではないか。
沈んだ心を
浮かばせる術を知らない僕は、
今日も、一人荒野に
想いのたけを叫ぶ。
まるで、文章を綴るように。
せめて耳にする音楽だけは
優しいものがいい。
清竜人の「ヘルプミーヘルプミーヘルプミー」。
底知れぬ不安がある。
それを打ち消す材料は
たぶん、どこにもない。
だれかの人格を
トレースしただけの自分。
オリジナリティーなんて、ない。
飛んでくる
意地悪な言葉を、
悪いのは、すべて自分なんだと
背負い込む。
さよならを決めた日から
始まる人生がある。
安定を欲しがる病が
つまらない毎日を連れて来る。
そんな日常を捨て、
自由を手に入れろ。
雑音のなかに
混じる真実の言葉。
僕には、聞こえる。
だから大丈夫だ。
ほんのすこしの期待を胸に
明日を待つ。