一時期、僕はひどく東京に、恋い焦がれていた。
いつかは、上京して、都会で生活する自分を思い描いては、
今日を生きる糧にしていたのだ。
そのときに、よく聴いていた曲が、こちら。
雨のパレードの「tokyo」。
メロディーがエモい。
街を歩くとき、イヤホンからこの曲が流れると
なぜか、不思議と、気持ちのよい空気が生まれる。
まるで、この世界のどこかにひずみが、できたみたいに。
人が多く集まっている空間は、
なぜか僕に優しい気がする。
それぞれが好き勝手に生きているようにみえて、
じつはひとつの秩序のなかで行動している。
気に食わない現実について、文句も言えず、
日々を惰性で暮らす人がいるかもしれない。
そんな街が、好きだ。