理解できない他者がいる。
すぐ隣の楽園や、とても遠い地獄のなかに。
僕らの解釈はいったい、どこまで通じるのだろう。
起こった事実にたいして、
どんなふうに考えても、納得できないことがある。
理解の範疇を越えて、突き抜けて奇妙な物事は、
きっと世界のどこかに存在している。
もう、考えることを一旦やめにしないかと、
孤高の旅人が諭す。
思想や、哲学を好む者が、好き勝手に
言葉をばらまいていく。
そこには、なんの整合性もない。
せめて、エンピリカルな方法で、決着をつける覚悟が、必要だ。
話すことのなさに、迷ったなら、
過去に立ち戻るといい。
自然と、もといた場所に誘うように、
時間が道標となる。
君にも聞こえるだろう。
魂の浄化を待ちわびる、死者たちの叫びが。
その声を胸に抱きながら、闇に潜むあなたを待つ。