過去を振り返って、思う。
あのとき、僕は、狂っていたんだなと。
ひたすらに、つるむことを避け、他人からの目線に恐怖していた。
呪いにちかい、決まり事を、自分に課し、目に見えない敵と、戦っていた。
答えを見つけようと必死になるうちに、遠のいていく、人間性。
「ちゃんとしなさい。」という言葉が、「それができないなら、命を絶つべきだ。」に、変換されていく。
ただ過ぎていく時間のなかで、「今」だけが、美しかったし、尊かった。
考えなければならないことが、若い僕にはあったし(それに意味があろうと、なかろうと)、だれかと向き合う余裕なんて、なかった。
たぶん、後悔のない青春を送ったやつなんて、いない。
欲しいものを、全て、手に入れて、傷つくことに、繊細にならない。
もし、そんなのがいたら、それはつまらない人間だろう。
くそみたいな社会。
目標や、夢なんてない、ない。
ただ、呼吸のできる場所へ、行く。
まだ、死ななくてもいいなと思える、一瞬を求めて。