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詩的表現

レトロニム

もう何もしたくない。

本心を言えば

そうだ。

心情を

吐露することでさえ

無意識に

避けてしまう。

こうあるべきだという

模範が

たまらなく

ばかばかしい。

僕の思考を

がんじがらめに

縛り付ける

常識や規範。

もう

そんなものは

はじめから

なかったかのように

自由になろう。

してはいけないことなんて

なにもない。

人の行き来を阻む

国境なんて

存在しない。

世界を

放浪する

旅人の

足をとめる

権利が

いったい

誰に

あるんだろう。

あなたの

信じる

神は

してはいけないことを

決める。

信仰を

とめることはできない

人間の

あるべき姿を

示せる人なんて

存在しない。

だから

自分の

価値観を

押し付ける

行為が

もっとも

浅ましいことに

はやく

気づけ。

今日も

何処かで

レトロニウムが

生み出される。

新しい概念が

古いものを

更新していく。

未来を考える

時間もなく

あっというまに

過ぎ去る日常。

不器用すぎる

あなたは

ただ

生きるのが

下手なのだ。

この僕と同じように。

作成者: 木下 拓也

1987年、大阪生まれ。ライター志望。
兵庫の大学を卒業してから、フリーターとして働いています。
セクシュアリティーは、人生を豊かにすると信じる人間です。
書いて、伝えることを大切にしています。

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