真実なんて、ありやしない。
全ては泡のように消え去っていく。
僕には、聞こえる。
「お前なんて、いてもいなくても変わらない。いっそのこと消滅すればいい。」
それは、ただの病気だよと、あなたは言う。
医学的なカテゴライズで、安心しようとする、現代人。
それで、正気に戻れるなら、よしとしよう。
病と健康の境目にいる僕は、どこか冷静だった。
人間は最も愚かな生き物だと、賢者が語る。
だれもが、狂気のさたで、自分は正常だと思い込んでいる。
突然にやってくる虚無感は、
それぞれの命の無価値を証明する。
だから、なにも手に入れなくていい。
地位も、名声も、信用も、
手放してしまえ。
そこから、始まる人生がある。