乾いた喉を、水で潤す。体に水分が、吸収されていくのが、なんとなく、分かる。頼んでもないのに、僕の体は、足りない分を、補い、不用なものを、排出する。その、なんだか、無機的な作用のおかげで、命を維持している。この肉体も、いつかは、朽ち果てるだろう。それまでは、生きようと、思う。
★ ★ ★
・「なんか嫌だ」の、魔力
突如として、現れる、他者への不快感。「なんか、この人、嫌だ。」だけど、それを、そのまま、相手に伝えると、傷つけてしまうから、口にださない。その一方で、ところかまわず、躊躇なく、どんなに、悲しい気持ちにさせようと、言葉にする人間がいる。あたかも、強力な魔力を、放つみたいに。べつに、なんでもいい。辛辣な言葉を浴びようと、へこたれない精神は、もう、すでにある。
・向かってはいけないところ
もっとも、危険なのは、その相手を拒絶してしまう感情が、その人の処遇に、影響してしまうことだと、思う。障がい者は、なんとなく、ヘンテコだから、社会の片隅に生きていてほしい。同性愛者は、気持ち悪いから、周りに居て欲しくない。外国人は、なんだか、怖いから、日本に住まないでほしい。そして、もう分かっているように、その思想が、最大方向のベクトルに踏み切ったとき、この人は不快だから、死んでほしいになる。
★ ★ ★
まるで、この世界は、狩られる側と、狩る側に、分断されたみたいだ。残酷な地に降りたった僕らは、共に、生きていこうと、一応は、なっている。多様性とか、共生とか、共感という概念が、流行っているように。そこに、相手の立場に立って、考えるという複雑性が、立ちはだかる。
それは、元来、人間に備わっている能力なのか。訓練することで、育むことができるスキルなのか。あるいは、そんなこと、はなっから、不可能なのか。どちらにしろ、自分だけが、幸福であればいいという裏に潜む、罪悪感は、消えそうにない。

にほんブログ村

にほんブログ村

にほんブログ村