物語のなかの登場人物は、いつも、友達に悩みを相談したり、ともに、団結して、困難を、乗り越える。それは、フィクションだから。現実は、孤独がつきまとう、そんなもんだというなら、それは、そうかもしれない。
ここは、どうも、寂寞感が漂う。なんでも、1人で、こなしてきた気がする。思春期の性の目覚めも、初めてのセックスを経験した時も、そのことについて、話せる人は、ゼロに近かった。それは、同性愛だからなのか、自分の性質なのかは、わからない。誰かと、分かち合い、笑い話にできたら、どんなに楽だっただろう。
★ ★ ★
・戦いの狭間で
それが、普通に生きることなんだと、言い聞かせる。どんな理不尽も、どこにでもある不条理も、飲み込んで、自分のなかで消化する。それは、戦いだ。弱音をはいたとたん、やっぱりあなたは、弱い人間なんだねと、烙印を押される。居場所が見つからないわけでは、ない。ただ、どこにいても、落ち着かない。それなら、1人の方が、楽だという、言い訳をして、逃げる。それくらいのことは、させてくれ。いわば、ひとときの休戦だ。そこで、僕は、深く深呼吸して、また、戦場に戻る。
・だから、優しくなれる
「お前は、お前であることが、揺らいだことはないの?」そんな、問いを投げかけたら、暗いやつだと思われるから、しない。でも、確かなのは、明日、どんな自分であるかでさえ、不確定であることに、絶望を感じることだ。でも、だから、僕は、優しくなれる。いつも、問い直すことができる。ここは、ある特定のカテゴリーの人間にとって、窮屈な場所になっていないか。抑圧が横行し、立場の弱い人間を排除してしまっては、いないか。そんなことを、気にかけても意味がないという、お前は、やっぱり、馬鹿だと思う。
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僕が、いままで、何も言わなかったのは、知らずのうちに、空気を呼んでいたから。波風をたてることを嫌がる風習に、従っていたから。でも、今は、これからは、違う。僕は、ゲイ・セクシュアリティーで、頭のなかで、ごちゃごちゃ、かたくるしいことを考える人間だ。それが、たとえ、気持ち悪いと言われても、怯まない。どんなに口を塞がれても、発信する。いま、絶望のふちにいるやつに、届いてほしい。君のなかで、ほとばしる、アイデンティティーを、汚されないために。

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